三菱重工、バイオマス発電所の排出CO2をほぼ全て回収可能に

三菱重工グループの三菱重工エンジニアリングは2022年6月、このほど2021年11月に太平電業から受注した小型CO2回収装置の商用初号機が、本格的に稼働を開始したと発表した。発電所が排出するCO2をほぼ全て回収することが可能で、大気中のCO2を減らすカーボンネガティブを実現するという。

CO2回収装置を導入したバイオマス発電所

 この小型CO2回収装置は、広島市の複合機能都市「ひろしま西風新都」にある出力7000kW級のバイオマス発電所に導入したもの。CO2回収能力は0.3トン/日、設置面積は全長5m×全幅2mで、コンパクトで汎用性の高い標準設計をベースとしたモジュール化の実現により、製造工場からのトラック輸送と設置を短期間かつ容易に実施することができるという。

 なお、今回導入した発電所において、排ガスから回収したCO2は、構内の農業ハウスで活用する。

 三菱重工エンジニアリングは、引き続き独自の遠隔監視システムを活用した装置の運転支援サービス実証を顧客と実施する方針。また今後は、小型CO2回収装置のラインアップを拡充するとともに、導入・運転・維持コストの低減および納期短縮を目指し、産業分野など比較的小規模な施設を中心に幅広く対応していく方針としている。

スマートジャパン

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