⽇⼯(株)世界初CO2排出量をゼロに抑える水素専焼バーナー開発

アスファルトプラントや建設機械、防災・復興製品の製造販売を⼿掛ける⽇⼯株式会社(本社:兵庫県明⽯市、代表取締役社⻑:辻 勝 証券コード:6306 以下、「当社」)は、CO2を排出しない水素を燃料とした、世界初のアスファルトプラント向けの専焼バーナーの開発に向け、東京ガス株式会社(本社:東京都港区、代表執行役社長:内田 高史 証券コード:9531 以下、「東京ガス」)と共同開発を開始しました

取り組み背景と概要

2020年10月、脱炭素社会を2050年までに実現し、温室効果ガスの排出ゼロを目標とする「2050年カーボンニュートラル宣言」が日本政府により発表されました。これにより、現在国内企業においても脱炭素に向けた様々な取り組みが積極的に行われており、当社においても、燃焼時にCO2を排出しないアンモニアを燃料とするバーナーの研究開発を大阪大学大学院と連携して推進してまいりました。
このような背景の中で、さらなるカーボンニュートラルの推進を目的に、当社はアンモニアとともに次世代エネルギーとして注目される水素にも着目し、水素燃焼に関する知見を有する東京ガスと連携のうえ、水素専焼バーナーの研究開発を推進する運びとなりました。

水素は、 燃焼時にCO2を排出しないことから、世界的に注目されている次世代のエネルギーです。今回の共同開発では既設バーナーの一部の部品交換で水素への燃料転換が可能となるような製品設計を目標としており、導入のハードルを下げることでさまざまな業界のCO2削減に寄与できると考えています。一例としてアスファルトプラントのバーナーを水素専焼バーナーに置き換えた場合、乾燥・加熱過程で生じるCO2がゼロになることから年間で約97.5万トンのCO2削減に繋がります。

今回の研究開発においては、アスファルトプラント向けの大型バーナーに対応することを最終目標としたうえで、途中経過で開発される小型についても、窯業など他業界への展開を目指しております。
今後の展開として、まずは2024年3月までに500kWクラスの産業用小型バーナーの販売開始を予定しており、その後、水素およびアンモニアの供給状況を踏まえて、それぞれの燃料を活用した10,000kWクラスのアスファルトプラント向けの大型バーナーの開発スケジュールを再判断のうえ、実用化に向けた開発を加速させてまいります。

環境に対する日工の取り組み

当社では、社是に「企業を通じて社会に奉仕する」と掲げ、創業以来さまざまな社会課題の解決に力を注いでいます。
環境に関しては、建設・道路廃材の再資源化やアスファルト合材製造過程における低・脱炭素化に向けた研究開発に特に注力してまいりました。

そのなかでもアスファルト合材工場における年間CO2排出量は、年間約130万トン(日本アスファルト合材協会積算※1 )であり、当社のアスファルトプラントの業界シェアが約7割であることから、日工製プラントによる年間CO2排出量は90万トン程度と推定され、脱炭素に向けた製品開発は喫緊の社会的要請だと認識しています。

昨年度から2050年にCO2排出量実質ゼロを目指すことを経営方針として明確に位置付け、自社の製造プロセスで排出する分だけではなく、販売先の日工製プラントが稼働時に排出する分まで含めてカーボンニュートラルを達成できるようユーザーと緊密に連携していきます。

PRTIMES

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