脱炭素に向けた企業の対応を促そうと、環境省は、商品やサービスに関する温室効果ガスの排出量を企業が「見える化」する取り組みを支援することになりました。
商品やサービスについて、生産から流通、廃棄までの温室効果ガスの排出量を国際的な規格に基づいて算定し表示する取り組みは、「カーボンフットプリント」と呼ばれ、国内では10年ほど前から始まっています。
しかし、環境省は、算定方法が複雑で企業の費用負担などが大きい一方、消費者の認知度が低く普及が課題だとして、当面、厳格さより導入のしやすさを重視して企業の「見える化」を支援することになりました。
具体的には、食品や日用品などの業界からモデルとなる企業を公募で選び、
▽一定の正確さは担保しつつ比較的、簡易な形で排出量を算定する方法や▽消費者に分かりやすく表示する方法を検討します。
すでに一部のファッションブランドでは
▽簡易に算定できる方法を独自に開発し、第三者からの認証も得て排出量を商品に記載したり、
▽排出量だけでなく各工程の工夫による削減量も算定し、木の吸収量で何本分にあたるかを表示したりする取り組みなどが始まっていて、こうした事例も参考にします。
さらに「見える化」が消費者の購買行動にどう反映されるのかも分析し、結果をガイドブックにまとめ役立ててもらうことにしています。
NHKニュース