和泊、知名両町と鹿児島トヨタ自動車(鹿児島市)は7月1日から、超小型BEV(バッテリー式電気自動車)「C+pod(シーポッド)」を活用した公用車のシェアリング事業を始める。平日は両町職員が公用車とし、休日は主に観光客の移動手段として貸し出す予定。6月24日は知名町の観光拠点施設「エラブココ」で同車のお披露目式があり、両町や同社の関係者が出席。脱炭素社会づくりへの一歩と喜び、今後の取り組みに期待を込めた。
事業は電気自動車利用による環境負荷の軽減と離島に合った小型電気自動車の普及促進を図ることなどが狙い。導入された電気自動車は4台で、購入には両町の取り組みに賛同する鹿児島銀行(鹿児島市)と鹿児島トヨタ自動車の企業版ふるさと納税としての寄付金を一部活用した。
事業運営は鹿児島トヨタ自動車が受託。同社によると、公用車とシェアリングカーの併用は県内で初めての取り組みだという。
デザインを担当したのは並木図案(和泊町)の並木健吾さん。テーマに「エラブのeクルマ」を設定し、「自動車らしい力強さ」と「環境に配慮する優しさ」の共存を表現した。
お披露目式で、今井力夫知名町長は「車を見た人はきっと、この島が本格的に脱炭素社会づくりに動いたということを認識するのではないか。この車を通して世界にアピールしていければ」とあいさつ。
鹿児島トヨタ自動車の市坪文夫社長は「シーポッドは全国で当初100台少々しか生産しないトヨタ最初の電気自動車。沖永良部で、4台が地域の皆さんのお役に立つと同時に、観光客にも役立つことは非常にうれしく楽しみにしている」と述べた。
和泊町のインスタグラマーしまこさんと知名町の音楽バンド「ゆーはらんばんど」をアンバサダー(宣伝大使)に任命した。
電気自動車は和泊町役場に2台、知名町の役場とフローラルホテル(知名町)に各1台設置する。車を予約、借りる場合は、専用アプリのダウンロードが必要。事業についての問い合わせは電話0997(84)3512和泊町企画課、電話0997(84)3162知名町企画振興課へ。
南海日日新聞