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ロス・クラークはスペクテイター誌のリーダーライター兼コラムニストで、デイリー・テレグラフ紙、デイリー・メール誌、デイリー・エクスプレス紙などへの寄稿も多い。著書に気候変動に関する風刺小説『The Denial』や、『Not Zero: How an Irrational Target WillImpoverish You, Help China (and Won’t Even Save the Planet) 2023』などがある。
著者の論文の詳細は下記アドレスのpdfを見て欲しいのですが、論説しているタイトルを列挙することで言わんとすることが理解できますので、皆さんに紹介いたします。
https://cigs.canon/uploads/2024/03/9b473893670a18ac8f2411367e8e38f0b47a3591.pdf
- 化石燃料の需要はかつてないほど高まっている
- 風力には追い風吹かず、太陽光発電も前途は明るくない
- 水素事業は失速している
- 小型原子炉も盛り上がらない
- 電気自動車は電池切れになっている
- ヒートポンプ市場は冷え込みつつある
- 電動航空機は飛び立たない
- 環境投資は干上がっている
◆それで今後どうすべきか?
温室効果ガスの排出を正味ゼロにしようとすると、常に多くの新技術が必要となるが、その多くは、まだ発明されておらず、商業規模での運転にまでスケールアップされていない。すでに、水素暖房、小型原子炉、電動航空機など、潜在的な解決策の多くは、確立される前に挫折し始めている。それでますます数少ない技術に頼らざるを得なくなるが、その多くは風力や太陽エネルギーのように、期待の重みに耐えかねてきしみが生じている。その一方で、ネット・ゼロ戦略が一般家庭にもたらすコストへの影響も明らかになりつつある。各国政府は、不合理な負担となる恐れがある目標を撤回し始めている。政府が 2050 年までにネット・ゼロを達成するという目標を設定すること、あるいは他のどの年についてであっても、それは軽率であることが次第に明らかになってきている。クリーン技術が未来につながるものであるならば、中途半端な形で社会に押し付けられるのではなく、それを証明するための時間と空間が必要なのだ。
キャノングローバル研究所論評から抜粋
彼は話題の脱炭素活動の事象について話題毎に論破し、その活動が縮小し始めていることを諭しています。
言われてみれば、一時期あれだけ騒がれた「オゾン層の破壊」問題ですが、最近とんと聞かなくなりました。
脱炭素活動もそれと同じ道を辿るのではないかと思われてなりません。皆さんはどうお感じになられましたか?SCN:伊東