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気候問題の活動家らは、アラブ首長国連邦(UAE) のドバイで開催されている国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)について、失敗の瀬戸際にあると警鐘を鳴らしている。各国による中核的合意の新草案に、化石燃料の段階的廃止への呼びかけが盛り込まれていないためだ。化石燃料の使用は、気候危機を促進する主因とされる。
当該の草案は11日、予想より6時間以上遅れて発表された。化石燃料に関しては、廃止に向けた効力を弱める文言を使用している。そこには対策に反対する産油国への譲歩があるとみられる。
草案は各国に対し、地球温暖化ガスの排出削減に向けた措置を呼びかける。その上で石油、石炭、ガスの消費と生産の縮小がそうした措置に含まれる「可能性もある」としている。
しかし気候問題の専門家などの多くは、草案の言い回しが曖昧(あいまい)だと強く非難。「可能性もある」といった文言の使用に加え、具体的なスケジュールが欠如している点を問題視する。
ドバイでの協議に参加する100カ国以上が化石燃料の段階的な廃止を明言することを支持しており、多くの国々が今後の協議で草案への反対を表明する公算が大きい。他方、サウジアラビアをはじめとする国々は、化石燃料に関するあらゆる言及を盛り込むことに反対してきた。このため草案の文言を一層無力化しようとする可能性がある。
仮に現行の草案が広範な支持を得られなければ、交渉国の間で再度の議論が必要になるかもしれない。
気候問題の活動家で米国の副大統領を務めたアル・ゴア氏は、X(旧ツイッター)への投稿で、COP28について「今や完全な失敗の瀬戸際にある」と指摘。
「世界にとって是が非でも必要なのは、化石燃料の段階的な廃止を可能な限り迅速に実現することだ。しかしながら今回の腰の引けた草案は、まるでOPEC(石油輸出国機構)が一字一句指示を出したかのように読める」「多くの人々の懸念を上回るひどい内容だ」と非難した。
OPECのガイス事務局長は先週、加盟国に向けて、化石燃料を標的にしたいかなる文言も「事前に拒絶」するよう求めていた。そこでは「化石燃料の廃止」を「政治的動機に基づく運動」と強調。「我が国民の繁栄と未来を危険にさらすものであり、受け入れるわけにいかない」としている。
COP28を主導するUAEのスルタン・アル・ジャベル議長は11日、会議の場で「ここまで進展があったものの、まだやるべきことは多い」と発言。参加国に対し、化石燃料についての文言を含め、依然として合意すべき事項が残っていることを示唆した。
CNNニュースから抜粋
やはりCOP28紛糾しましたか。だいたい石油産油国で行い、議長が石油会社の社長での会議なのですから、こうなることは見えていました。それに、環境推進派メディアも本気なら「地球温暖化ガス」の削減などと曖昧な表現をせず、「二酸化炭素」「メタンガス」等の直接的表現をすべきですし、化石燃料と誤魔化すのではなく、「石油」「天然ガス」「石炭」とはっきり言うべきです。まあ、日本には石炭を廃止しろとダイレクトに要求しているようですが。。。先般も投稿しましたが世界の半分の二酸化炭素を排出している中国を何とかしないとどうにもなりません。既に先進国が率先して進めれば。。。とか言っている場合ではないと思うのですが、皆さんはどうお感じになられましたか?SCN:伊東
【修正】
昨日のニュースからCOP28での合意が1日延長になり2023年12月13日付で『化石燃料から脱却』で合意文書を採択したようです。ただし『廃止』という言葉を使わず『脱却』としたことで西欧と産油国の中東諸国が玉虫色の妥協をしたようです。中東的には『脱却』という言葉はいかようにも解釈できると考えたのかもしれません。
合意文書には2030年までに公正で秩序ある、公平な方法で化石燃料から脱却する。2030年までに再生可能エネルギーの設備容量を3倍に、エネルギー効率(省エネ)を倍に▽温室効果ガスを2035年に19年比で60%減らす等が盛り込まれた。化石燃料の代替として初めて「原子力」が手段の一つとして挙げられたのが特徴的です。会議を延長してまでの西欧諸国の執拗な交渉(もしかしたら裏取引があったのかもしれません)が功を奏したのだと思いますが、皆さんはどうお感じになられましたか?SCN:伊東
COP28で合意した内容
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まず、産業革命前からの世界の平均気温の上昇を1.5度に抑えるためには、温室効果ガスの排出量を2019年と比べ、2030年までに43%、2035年までに60%、削減する必要があるとしています。
そのうえで温室効果ガスの排出につながる石炭や石油、天然ガスといった化石燃料について「化石燃料からの脱却を進め、この重要な10年間で行動を加速させる」としています。(※廃止という言葉から脱却という言葉に変更した妥結)
また、2030年までに世界全体の再生可能エネルギーの発電容量を3倍にし、エネルギー効率の改善率を世界平均で2倍にすることや、排出削減対策がとられていない石炭火力発電の段階的な削減に向けた努力を加速することでも合意しました。
さらに、効率的でない化石燃料に対する補助金について、段階的な廃止をできるだけ早く行うとしています。
このほか気候変動による被害「損失と損害」に特化する新たな基金については、特にぜい弱な途上国を対象にするなど運用に向けた具体的なルールで合意しました。
基金にはこれまでに合わせて7億9200万ドル、日本円にして1150億円余りの拠出が表明されたとしています。
一方で、先進国が途上国の温暖化対策を支援するため約束した年間1000億ドルの資金支援が2021年の時点で達成されていないとして深い懸念を示し、先進国に対し目標達成に向けた努力を一層強化するよう求めています。
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やはり当初から心配されていた『EV普及目標』については見送られたようです。皆さんはどうお感じになられましたか?SCN:伊東