海藻・海草が吸収する「ブルーカーボン」温室ガス排出量から除外/政府が新算定法で国連報告

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政府は来年度から、国連に毎年報告する国内の温室効果ガス排出量について、海藻・海草に吸収・固定された二酸化炭素(CO2)由来の炭素の量を差し引いて算出する方針を固めた。アラブ首長国連邦(UAE)で開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で、国内の藻場造成の事例などを発表し、ブルーカーボンを活用した脱炭素策をアピールしたとのこと。

海藻・海草に吸収されるブルーカーボンのイメージ

日本を含む主要国は毎年、国内の温室効果ガス排出量を国連に報告することを義務づけられている。その際、植物が光合成で吸収するCO2量を差し引くことが認められている。

日本は、吸収分を差し引いた実質排出量を2030年度に13年度比で46%削減、50年までにゼロとする目標を掲げている。21年度の国内の実質排出量は前年度比2%増の11億2200万トン(CO2換算)。吸収量4760万トンを差し引いた数値で、吸収源はほとんどが森林だった。

海藻・海草については吸収量の算定方法が確立していなかったが、政府は人工衛星で撮影した国内の沿岸域の地形や水温などを基に分布状況を推計して算定する方法を考案。来年度に報告する22年度排出量から算入できる見通しとなった。

国立研究開発法人・港湾空港技術研究所などの試算では、国内のブルーカーボンは年間132万~404万トン。海藻・海草が茂る国内の藻場などの面積は森林の1%程度だが、現在ある森林は今後、老化で吸収量が減退するため、吸収量全体に占めるブルーカーボンの割合は30年に最大約12%に達すると見込まれる。

また、森林は枯れたり燃えたりすると吸収した炭素が大気中に放出されるが、海藻・海草は枯れても、酸素が少ない海底に沈殿し、分解されずにとどまり続けるため、森林よりも長期間、炭素を貯留する特性があるとのこと。

読売新聞ニュースから抜粋

“海藻・海草が吸収する「ブルーカーボン」温室ガス排出量から除外/政府が新算定法で国連報告” への1件の返信

  1. これはとても重要な情報です。海藻・海草の「ブルーカーボン」が国際的に認められるのであれば、海藻・海草、ノリや干潟、マングローブも対象とのことですから、ここ島原においても何かしら活動が出来るのではないか?また、それがJ-クレジットに認定され取引できるようになれば、地域振興にも役立つとの認識で検討・協議しているところです。皆さんはどうお感じにになられましたか?SCN:伊東

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