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環境省は2023年11月7日、2030年度に二酸化炭素(CO2)排出実質ゼロを目指す「脱炭素先行地域」に、長崎市の伝統的建造物が並ぶ東山手・南山手地区と、稲佐山からの夜景をつくり出す施設群を選んだ。長崎県内で初めて。景観規制が厳しい歴史地区の省エネ化や、持続可能な観光地としてブランド化を進める計画が、他のモデルになると評価された。
市ゼロカーボンシティ推進室によると、市の計画は脱炭素化と観光振興の両立を目指す。東山手・南山手は国の「重要伝統的建造物群保存地区」で、外観変更などが難しい。このため住宅(553戸)や民間・公共施設(196施設)の屋内を中心に照明をLED化し、高効率の空調機器を導入。稲佐山から見えるライトアップ施設や街路灯もLED化などを進める。
これらの施設には、市内の太陽光発電やバイオマス発電で生み出された再生可能エネルギーを供給。将来的に観光庁の「持続可能な観光ガイドライン」認証の取得を目指す。同室は来年度から事業を本格化させる予定で「これからは脱炭素化を進める観光都市でなければ世界に選ばれない時代。長崎の象徴である歴史や夜景を生かし、観光振興につなげたい」とする。
国は昨年度から、全国で計74の先行地域を段階的に選定。脱炭素化事業に5年間で最大50億円の交付金を出す。
長崎新聞から抜粋