トヨタ自動車は2022年6月2日、電動車用バッテリの技術を活用した住宅用蓄電池システム「おうち給電システム」を開発したと発表。同システムは、同社が電動車の開発で培った高度な電池技術、車載部品・ユニットを活用したもので、同日より先行予約を開始、8月よりハウスメーカーや総合施工会社を通じて、日本国内で販売する。
同社が開発した「おうち給電システム」は、トヨタの電池制御など電動車用バッテリの技術を応用して電池の安全性を確保するとともに、8.7kWhの定格容量と5.5kWの定格出力を備えた。平時だけではなく、災害などによる停電時にも家全体に電力を供給することができ、太陽光発電システムと連携することで、昼間と夜間それぞれの時間帯において、ユーザーのニーズに合せた最適な電力供給を可能にし、その導入により太陽光という再生可能エネルギーの利用促進にもつながるとしている。
また、トヨタならではの機能として、同システムは電動車(HEV・PHEV・BEV・FCEV)のAC100V出力からの給電に対応しており、停電時に家庭のバックアップ電源として、電動車に蓄えた電気を使えるようにした。
加えて将来のIoT化に備え、ハイブリッドパワーコンディショナと接続した無線LANルーターを介して、スマートフォンやタブレット端末にダウンロードした専用アプリから、蓄電量の確認、運転モード設定などをリアルタイムで操作することができる。
主要諸元
定格容量:8.7kWh
最大出力:5.5kW
動作温度:-20~+45℃(自立運転・車両給電アダプタ使用時は-20~+40℃)
トヨタ広報