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また『牛のゲップが地球温暖化を招く』と真顔で論評する西欧諸国の妄言か?と呆れますが、何で言っているのかは知っておく必要があるので、掲載します。
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農林業による温室効果ガス排出の5%をコメが占める
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が「第5次評価報告」として、「2010年の世界の温室効果ガス排出量」を2014年に公表している資料。その内訳を見ると、総排出量490億トン(二酸化炭素=CO2換算)のうち、最も多いのは発電によるもので、全体の25%を占めている。その次に多いのが農林業の24%だった。次いで産業の21%、輸送14%、建築6.4%と続く。CO2を吸収する側と思われがちな農林業分野だけで全体の4分の1近くを占め、それも発電排出量と大差はなかった。
そこから、農林業による温室効果ガス排出の内訳をみると、森林伐採による影響が37%、次いで牛など反芻動物の消化管内発酵によるゲップの排出などが21%、肥料10%、化学肥料7%、そして5%の割合で「コメ(英語表記:rice)」という項目が入ってくる。農作業機械の燃料使用も5%となっているから、排出量は変わらない。
この「コメ」によって排出される温室効果ガスの正体は、メタン(CH4)だ。コメを作付けることによって放出されている。しかも、メタンは二酸化炭素(CO2)の25倍の温暖化効果があるとされ、換算すると農林業全体の5%を占めることになる。決して少なくはない。
また、牛など反芻動物の消化管内発酵によるゲップも、メタンとなって排出される。CO2換算で全体の2割以上を占める。
「コメ」が排出するメタンは、稲が作り出すのではない。水をはった田の土中に生息する嫌気性細菌が生成したものだ。そのおよそ9割を、稲が土壌から吸収して、そのまま大気中に放出してしまう。その結果だ。
それでも、つまるところ日本人が主食とするコメを国内で生産しただけで、温室効果ガスが排出されていることになる。
さらに、日本の農研機構が「FAOSTAT(国際連合食糧農業機関統計データベース)」から集計したところによると、パリ協定採択後の2017年の農業分野の温室効果ガス排出量はCO2換算で54.1億トン。このうち、メタンによる家畜の消化管内発酵(ゲップ)が38.8%、家畜排泄物の管理に6.5%、稲作は9.9%を占めている。家畜の糞尿処理と比べても稲作のほうが多い。
「2020年比で30%削減」へ動きはじめた世界
メタンはCO2の25倍の温室効果がありながら、「脱炭素」と叫ばれるように、これまではことさらCO2に光が当たってきた。それが、昨年の後半からようやく世界的な関心が向けられるようになった。
昨年11月にイギリスのグラスゴーで開かれた「第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)」で、100を超える国と地域が参加して、2030年までに世界のメタンの排出量を2020年比で30%削減する「グローバル・メタン・プレッジ」が、アメリカと欧州連合(EU)の主導で立ち上がっている。
メタンは農畜産業のほかにも天然ガスの生産で排出される。人の活動によって発生する温暖化ガスでCO2に次ぐ16%を占める。温室効果はCO2の25倍である一方で、CO2ほど長く大気中に滞留しないため、排出量を削減すれば気候変動対策に素早く、しかも大きな効果が期待できるというのだ。
以下略
東洋経済論説から抜粋
いやはや「稲作が地球温暖化」と指摘されているので、稲自体が原因なのかと思ったら違うようです。作付け時の農業機械から出る二酸化炭素や水田に生息する細菌から発生するメタンが原因とのこと。これってことさらに稲作が地球温暖化を引き起こすと指摘する必要があるのでしょうか?世界には多量の天然ガス(メタン)を自然放出している地域がありますし、火山活動によっても大量の温室効果ガスが自然放出されており、それらは人知の及ぶところではありませんし、誰のせいでもありません。穿った見方をすれば、稲作を行なっているアジアを目の敵にした西欧諸国の嫌がらせではないのかと疑ってしまいます。
ただ日本人は真面目です。稲は光合成を行うので、それ自体はCO2を吸収しますが、遺伝子操作によりCO2を2倍吸収する新種の稲を上記対策として開発したとのニュースが本日流れていました。皆さんはどうお感じになられましたか?SCN:伊東