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合成燃料について検討を要請
合成燃料を使用すれば、理論的にはCO2ニュートラルになるとされる。
ドイツ政府はEU(欧州連合)に対し、2035年以降、カーボンニュートラルな燃料「eフューエル(合成燃料)」を動力源とする新車の販売を認めるよう要請した。
欧州議会は最近、2035年以降のエンジン車の新車販売を実質的に禁止する法案を採択した。EU圏内で販売されるすべての新車のCO2排出量を100%削減するよう義務付けるもので、自動車メーカーはEV(電気自動車)へのシフトを迫られる。
しかし、ドイツのミヒャエル・トューラー運輸大臣は声明で、「欧州委員会はeフューエルの使用方法、あるいは気候変動に影響されない燃料で作動する内燃機関の組織化について提案すべきである」と述べ、eフューエルについて改めて検討するよう求めている。
eフューエルは、CO2と、風力や太陽光などの自然エネルギーによって生産される水素を使った合成燃料である。自動車から排出されたCO2を回収してeフューエルを生産するため、理論的にはCO2ニュートラルとされる。
AUTOCAR JAPAN記事から抜粋
<追伸>2023/3/6
NEDOで算出した合成燃料の価格、現状ではリッター700円するようで、なかなか厳しいですね。SCN:伊東
↓図参照
ヨーロッパはEV一択で邁進して来ましたが、その普及に伴いEVの問題点が多々露見し、加えてウクライナ戦争によるエネルギー不足(とくに電力)も重なり、EV推進に急ブレーキがかかって来ました。報道によると水素エンジン等にも目を向け始めたという話も出ましたが、先行する日本勢のこともあり、車に何も変更を加えずに名目上のカーボンニュートラルを実現できる「合成燃料」に向かうのではないかと予想していましたが、やはりその動きが出て来ました。
ただ、合成燃料は効率が極端に悪く、高コストであるため、次に話題になるのは間違いなく「バイオマス燃料」。たぶん数年後ヨーロッパはあれだけ熱心だったEVはほどほどに「バイオマス燃料」と「合成燃料」で進めるのではないかと予想しています。
ただどちらもその燃料を使った車はCO2を撒き散らしますし、バイオマス燃料にいたっては植物がCO2を吸うからOKとか言っていますが、光合成以外では植物自体もCO2を排出することを忘れてはいけません。いずれにしろ植物から生成する燃料なので、生態系に大きな負荷をかけてしまいます。ぜひ技術革新で、他の道が開かれることを祈ります。
SCN:伊東