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ダイキン工業は２０２７年に、電気自動車（ＥＶ）搭載のエアコン（空調機）向け冷媒の量産を始める。鹿島製作所（茨城県神栖市）にテストプラントを新設する。ＥＶはガソリン車と異なり暖房に燃焼廃熱を使えず、電気ヒーターの使用で航続距離が短くなる課題があった。業界に先駆けＥＶ用冷媒を事業化し、ＥＶの世界的な普及を後押しする。
ダイキンのＥＶ用新冷媒は、低外気温での暖房性能を引き上げたのが特徴だ。電力消費の大きい電気ヒーターの使用を抑えることで、ＥＶの航続距離を概算で最大５０％伸ばすことができるという。エンジン搭載車であれば廃熱を暖房に利用することができるが、ＥＶではカーエアコンの性能で暖房効率が左右される。
従来の冷媒「Ｒ１２３４ｙｆ」では電力消費の大きい電気ヒーターの併用が避けられず、冬季での航続距離が課題となっていた。
ダイキンは新冷媒のＥＶでの採用拡大に向けて、まとまった量を安定供給できる体制の確立が不可欠と判断し、まずはテストプラントを新設する。
新冷媒は、先進国で多くの採用実績があるカーエアコン用冷媒のＲ１２３４ｙｆに、新規開発の冷媒「ＨＦＯ１１３２（Ｅ）」を混合したもので、２２年に国際規格のＩＳＯ認証と同格の米国暖房冷凍空調学会（ＡＳＨＲＡＥ）に「Ｒ４７４Ａ」として登録された。
欧州などでの採用に必要な国際規格「ＩＳＯ８１７」認証も早期に取得する計画で、欧州のほか、日本や米国の大手自動車メーカーに加え、ＥＶ専業メーカーへも採用を働きかける。
同冷媒の空調能力はＲ１２３４ｙｆ単独使用と比べて４０％高く、地球温暖化係数（ＧＷＰ）も１未満と小さいのが強み。低毒性と微燃性に分類され、安全性にも優れている。ダイキンは性能評価を継続し、市販車への搭載を目指すとのこと。
日刊工業新聞から抜粋
我々が使っている中古EV（i-MiEV)で、暖房時の走行実験から
{ 最新のEVは改善されていると思いますので、あくまで参考程度ですが }
（１）電源ON時の走行可能距離—————————————–102km—①
（１）” エアコン暖房をON後の走行可能距離 ———————–79km—②
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
（２）エアコン暖房ON状態で23Km走行後の走行可能距離——–49km—③
（２）” エアコン暖房をOFF後の走行可能距離———————-72km—④
◆エアコン暖房をした状態での減少走行可能距離②-③=30km
◆エアコン暖房を切った状態での現象走行可能距離①-④=30km
これで分かる通り、エアコン暖房をONにした時の走行可能距離の差額①-②=23kmは実際の走行距離には関係なく、エアコン暖房での電力消費予測を走行距離で減少させたのが分かります。
これがダイキンの新冷媒で走行距離が50%改善されれば、価格に難点があるらしいのですが、冷暖房時のEV走行に朗報です。素晴らしい！
SCN：伊東