沖永良部島、生徒の通学に電動スクーターで脱炭素の実証実験

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鹿児島県・奄美群島の沖永良部島にある県立沖永良部高校(同県知名町)で、生徒の通学に電動原付きスクーターを貸し出す実証実験が進んでいる。

電動原付きスクーターに乗る沖永良部高の生徒=鹿児島県知名町資料から

023年3月まで、10台を希望者に1カ月ずつ貸し出し、実用性を検証しながら脱炭素化との両輪で回る仕組みを目指す。
奄美群島南西部に位置する人口1万1928人(11月30日現在)の沖永良部島。島を構成する知名町と和泊町は4月、環境省の「脱炭素先行地域」に選定された。両町は政府目標の2050年に先駆け、30年度までの脱炭素化「ゼロカーボン」に向けた取り組みを進めている。

一方、島内で排出される二酸化炭素(CO2)の約4割を車やバイクなどが占めていた。島内ではバイクが住民の移動手段として広く普及し、高校生も大半が16歳になれば原付き免許を取得する。しかし、離島ゆえにガソリン価格は鹿児島市内より1リットル約15円高く、生徒や保護者を悩ませてきた。

そこで目を付けたのが電動バイクだ。電気代は1回の満充電で約14円で、ガソリンに比べ4分の1程度で済むという。沖永良部高では全校生徒240人のうち約8割が原付きバイクで通学。知名町によると、バイク通学者が全員電動に切り替えた場合、CO2排出量を4分の1以下に削減できるという。

実証実験で使う電動バイクはヤマハの「E―Vino」。両町が無償で貸与され、希望した生徒40人に原則1カ月ずつ使ってもらう。着脱式のリチウムイオンバッテリーで走り、自宅などで最大約3時間かけて満充電すれば32キロ程度走れる。本体価格はガソリン式の同タイプと比べると1・5倍高いが、電気代とガソリン代の差を考えると2年間で元を取れるという。

今回の実証実験の事業費はバイクの輸送費など約100万円。通学に使う際の問題点を洗い出し、製品仕様やレンタル形態に反映させる。両町は今後、高校生以外の島民に有償で貸し出すことも想定しているとのこと。

毎日新聞から抜粋

 

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