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富士経済(東京・中央)は、電力貯蔵システム(ESS)と定置用蓄電システム向け2次電池市場規模が2035年に全世界で5兆4418億円に達するとの予測を発表した。容量は255.2GWh。2021年比でそれぞれ3.8倍、4.7倍となる。
カーボンニュートラルの実現に向け再生可能エネルギーの導入が加速し、出力変動への対応や需要変動に対する供給力の確保などを目的に、調整用電源としての2次電池市場は大きく拡大するという。2022年は、金額が2兆26億円(2021年比41.5%増)、容量が69.9GWh(同28.0%増)を見込む。
分野別では、系統設備や太陽光発電所、風力発電所への併設用途において、2022年に1兆円を突破する見込みだ。特に系統設備に関しては、米国の複数の州で系統用蓄電システムの導入目標が策定され、大規模蓄電システムの設置が進んでいることなどから、今後も成長をけん引するとみている。
2022年は再生可能エネルギーの普及拡大や導入補助政策の整備、データセンターや5G(第5世代移動通信システム)ネットワークへの投資活発化、自然災害への備え、電気代上昇などを背景に、蓄電システムの需要が伸びた。
日経XTECH